「インプラント治療は子どもでも受けられるのか?」
「80歳を過ぎてもインプラント治療はできるのか?」
といったインプラント治療の適齢についてのご質問を受けることがあります。
インプラント治療は顎の骨の成長が止まる20歳前後から
インプラントは顎の骨を削って人工歯根を埋め込む手術が必要であるほか、一度入れてしまうと天然歯のように動かす(矯正する)ことはできません。したがって歯並びや骨がまだ成長を続ける子どもの場合は、インプラント治療の適用外となります。
個人差はありますが一般的に顎の骨は20歳前後に止まるため、だいたい20歳を過ぎればインプラント治療は可能といえるでしょう。
インプラント治療に年齢の上限はない
インプラント治療は顎の成長が終了した20歳以上の大人の方であれば、基本的にどなたでも受けることができ、年齢の上限もありません。
ただ1つ言えるのは、インプラント治療に限らずどんな治療も歯を失う原因が残ったままではインプラントさえも悪くなってしますリスクがあるということです。歯がダメになって新たにインプラントで回復することができたら、今度こそ歯を失わないように気を付けることが大切です。
高齢者のインプラント治療
インプラント治療は年齢には上限がなく、80代の方であっても治療を受けることができます。抜歯が可能な全身状態であればインプラント治療は可能であることが多くご病気のある方は主治医の先生に病状確認を行います。実際に90歳以上の方でもインプラント治療を行い、義歯を使うことなく快適と喜んでいただいているケースもあります。
ご高齢の方の中には「こんな歳でそんな大がかりな治療は必要ない」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし健康面に問題がないのであれば、むしろ食べる喜びを味わいたいご高齢の方にこそインプラント治療はお勧めしたい治療法と言えます。
加齢にともなう身体機能の衰えは、全身の筋肉量の減少と筋力の低下によって起こります。その筋肉量の減少に拍車をかけているのが、年をとってからの栄養状態です。
年をとると比較的柔らかい食品(主に炭水化物・糖類)を好むようになり、筋肉の原料となるタンパク質を含んだ肉や魚などの食品の摂取が減少する傾向にあります。これは加齢によって咬める歯の本数が減ったり、入れ歯を装着したりすることで、食べられるものに制限ができてしまうからです。
インプラントによって咬む機能を回復すれば食べられる食品の種類も増え、それが結果的に栄養状態の改善につながります。年をとってからも健康的に過ごせる毎日に、インプラント治療は一役買ってくれるでしょう。