インビザラインは、マウスピースを装着することで歯を動かす効果を得る矯正方法です。そのため、1日のうちの大半はマウスピースをはめて過ごすことになるのですが、なるべく清潔な状態のものを使用したいですよね。 装着時のストレスを減らし、より多くの効果を得られるようにするためには、インビザラインの管理をご自身でしっかりと行なっていただく必要があります。 ここでは、インビザラインのお手入れ方法や管理の仕方などをご紹介していきます。
インビザラインの正しい洗浄方法
インビザラインの1日あたりの推奨装着時間は20時間以上です。つまり、食事と歯磨きの時以外は常につけている状態だといえます。また、マウスピースは同じものを2週間程度使用することになります。
インビザラインをつけたまま飲食することはなくても、これだけ長時間はめたままでいればマウスピースには目に見えない細菌が付着してしまうものです。
ご友人との食事など人前で外すようなことがあった時、あまり不衛生な状態のものは見せたくないですよね。
なるべく綺麗な状態で使用し続けられるようにするためには、日頃のお手入れがとても重要です。
◆インビザラインの外し方
インビザラインは歯を動かす力をしっかりと加えるために、歯にぴったりと合うように作られています。そのため、摘むだけですぐに外せるわけではありません。アタッチメントがついてからは特に外しにくくなります。
外し方にはちょっとしたコツがあり、正しい手順で行うとスムーズに取り外せます。
まずは、左右どちらかの奥歯の内側から、指先をマウスピースに引っ掛けて浮かせます。焦らず、ゆっくりと少しずつ行いましょう。爪を痛めやすいため、指先をひっかける時は慎重に行なってください。爪を伸ばしている方は、専用の補助器具を使用されると良いです。
反対側も同じように浮かせて、その後前歯の方を外していきます。強い力を加えたり、捻ったり曲げたりしてしまうと変形や破損の原因になりますのでお気をつけください。
◆インビザラインの洗浄方法
インビザラインを外した時には、毎回綺麗に洗うようにしましょう。
唾液が付着したまま放置すると、石灰化してマウスピースが白くなったり臭いの原因になったりしてしまいます。
洗うときは、基本的には手でこすりながら水で洗い流します。お湯は変形の原因になりますので、使用しないようにお気をつけください。汚れが気になり、こすり洗いだけでは足りなく感じる時は、柔らかめの歯ブラシを使用しましょう。歯磨き粉はマウスピースの表面を傷つけてしまうことがあるため、使用をお控えください。
インビザラインの保管方法
インビザラインは変形しやすい素材でできています。万が一破損してしまった場合、また、紛失してしまった場合は再作成が必要になるケースもあり、通常より多く来院していただくことになったり装置を使用できない期間は歯を動かすことができなかったりしてしまいます。
また、誤って1つ前のものを使用してしまい、歯の動きが変わってしまう…なんてことも場合によってはあります。
そのため、取り扱いには十分な注意が必要です。
ポイントは、
インビザラインを外したら必ず専用のケースに入れる
使い終わったマウスピースとしっかり分けて保管する
ことです。
外出先で食事をするために外し、ケースを持ち歩いていなくてティッシュで包んだまま間違えて捨ててしまったり、ケースに入れずにカバンにそのまま入れて変形してしまったりなど、ケースに入れないことによって紛失・破損してしまい、継続して使用できなくなってしまうことがよくあります。
そのため、「外したら必ず決まったケースに入れる」習慣をつけましょう。
万が一、紛失・破損などされた場合は、お口の中の状態に合わせた対応が必要ですのでなるべく早くご連絡ください。
◆食事の際の注意点
インビザラインは長期間にわたってマウスピースを装着し続ける治療方法です。そのため、「マウスピースをはめていること」に慣れてしまい、うっかりそのまま食事をしてしまった・・・なんてこともなかにはあるでしょう。 食事の際には必ず外すことが前提ですが、もしはめたまま食事をしてしまいマウスピースが汚れてしまった場合は、当医院で推奨する洗浄剤(デンタルラボ泡ウォッシュ)をご使用ください。
2週間ほどでマウスピースは新しいものと交換しますので、頻繁に行う必要はないかと思いますが、汚れが気になられた場合はお試しください。