インビザラインのアタッチメントは歯につける小さな突起物で、インビザラインで歯を思い通りに動かすためのものです。
インビザライン自体は痛い?痛くない?
矯正治療を行うことが原因で痛みは起こることが多いです。新しいスペースへの歯の移動により、力がかかるため痛みが生じます。マウスピース矯正の特徴に、ワイヤー矯正で治療するケースと比較してお口の内側や唇に傷を付けるトラブルがなく、口内炎などの痛みが少なくなるというメリットがあります。しかしアライナーの交換直後に痛みが生じることが多く、痛みや締め付け感が全くない状態で治療完了したという方は少ないと思います。
マウスピースをはめると、自分の歯列より少し歯が動いた形になっているため、違和感や締め付け感があります。そして歯の動こうとする力が加わるので、新しいマウスピースに替えてから1~2日はうずくような痛みを感じる方もおられます。歯をしっかり動かして理想的な位置に導くためには、不正咬合の程度によっては抜歯をしたり、アタッチメントをつけたり、ゴムかけをしたりするので、余計歯に力がかかり、痛みを感じる可能性は高まります。
インビザラインのアタッチメントとは?
インビザラインは最初に歯型のデータを作成して、現在の歯並びからきれいな歯並びになるまでのシミュレーションを3Dソフト上で行います。
シミュレーションの結果、平均36個~48個のアライナーが作成され、患者さんは2週間毎に新しいアライナーへの取り替えを行いながら、シミュレーション通りに歯を動かしていきます。数年前まではマウスピース矯正では複雑に重なり合った歯列の治療や、抜歯を伴う治療はは出来なかったのですが、インビザラインでアタッチメントを使用するようになってからは、かなり大きく歯を動かさなくてはいけない症例でも治療が可能になりました。
アタッチメントとは?
歯につける小さな突起物をアタッチメントと呼びます。これがついていることで、歯に一定方向の力をかけられるようになり、マウスピースでもワイヤー矯正と同じように歯を自在に動かせるようになりました。
クリンチェックによってインビザラインでの治療計画を立てた時に、歯に濃いピンク色の三角や四角のマークが表示されます。これがアタッチメントを着ける場所と種類を表しています。アタッチメントには大きさや形の違いがあり、歯をどのように動かすかでアタッチメントの種類が決められます。
アタッチメントの種類
アタッチメントには、クリンチェックの段階で自動的に追加される「最適アタッチメント」と、
矯正医の判断で追加する「通常アタッチメント」の2種類があります。
これらのアタッチメントを組み合わせることで、より効果的に歯を動かして不正咬合を治療していくことが出来るようになります。
最適アタッチメントは治療前の歯型をソフトウェアに読み込ませて、ソフトウェアが患者さんの不正咬合のタイプによって歯をどのように動かしていくか自動的に判断します。
そして通常アタッチメントは矯正医の判断で設置の有無や大きさを変更することが出来ます。
最適アタッチメントには、歯の動かし方によって5種類あります。
・オープンバイト用 ・ディープバイト用 ・ルートコントロール用 ・回転用 ・アンカレッジ用
アタッチメントがより進化してアンカレッジ用最適アタッチメントが開発されたことで、昔はインビザラインでは不向きと言われていた抜歯矯正が多く行われるようになりました。
小臼歯を抜歯した場合には、歯を大きく動かすことになりますので、犬歯の歯軸が傾いて斜めになってしまわないように移動させたり、または平行に移動させたりする動きに合ったアタッチメントを選ぶことが大切です。
アタッチメントって痛い?
歯列矯正をされる方で、ワイヤー治療よりも痛みが少ないということでマウスピース型矯正を選択された方もいらっしゃると思います。では、インビザラインで歯を自在に動かすために必要な「アタッチメント」は痛いのでしょうか。
結論から申し上げますと、“効率的に歯を動かす”ためにつける装置ですので、歯に力がかかり、歯が動くと痛みが生じることがありえます。これはアタッチメントのためだけでなく、インビザラインそのものにも言えます。
そして、初めてマウスピースを装着された際の痛みについてお話ししましたが、マウスピースを外す際も、不慣れなうちはアタッチメントにひっかかり、痛みが生じることがありえます。外す時は奥歯→前歯の順でゆっくりと外しましょう。