インビザラインで順番を間違えたらどうなる?
インビザライン矯正のマウスピースは順番を間違えてしまうと、以下のようなトラブルが生じる可能性があります。
マウスピースがはまらない
インビザラインのマウスピースは、現在の歯並びにぴったり合うものではなく、歯を動かした状態の形をしています。
そのため、間違えて1つ先や2つ先のマウスピースを装着すると、歯並びとのズレが大きく上手くはまらなかったり、装着時に強い痛みを伴ったりすることがあります。
マウスピースが浮く原因になる
間違えて装着すると、治療計画とのズレが生じてマウスピースが浮いてしまう可能性があります。
ほんの少しの浮きであれば許容範囲ですが、大きく浮いてしまうと矯正効果が得られず、最悪のケースでは歯並びが悪化する可能性も。
チューイーをしっかり噛んでも大きな浮きが生じてしまう場合は、作り直しが必要になりますので歯科医院へ相談しましょう。
計画通り治療が進まない
マウスピースの順番を間違え、大きく浮いてしまったり、一部の歯が動かなくなったりすると計画通りに進まなくなります。この場合は、マウスピースの作り直しが必要になることも。
ただし、初回にスキャンした歯型データで再作成ができない場合は、新たに歯型をスキャンして作り直さなければならない可能性があります。
また、リファイメント(追加でマウスピースを作製すること)と異なり、別途料金が発生する場合もあるので注意が必要です。
インビザラインの順番を間違えてしまったら?
順番を間違えてしまったら、慌てずに順番通りのマウスピースを装着しましょう。
その際、浮きや痛みなどがなければ問題なく進められます。
しかし、チューイーを使って装着しても浮きがある、強い痛みが生じている場合は歯が計画通りに進んでいない可能性があるため、担当の歯科医師に相談しましょう。
インビザラインの番号はふられている
インビザライン矯正のマウスピースには、ステージごとに番号がふられています。
マウスピースが入っている袋やマウスピースに番号が記載されているので、まずは番号を確認しましょう。番号通りに交換しないと、歯を計画通りに動かすことができません。
マウスピースには、症例番号とステージ番号が印字されています。上段には症例番号、下段には上あごと下あごを区別する「U(上)」または「L(下)」、その後ろにはステージ数「N」が印字されています。
たとえば、上あごのマウスピースが7番目の場合、「U07N」という印字がされているので、新しいものに交換する際は、番号が正しいか確認しましょう。
インビザラインで順番を間違えないためには?
マウスピースの紛失や順番を間違えないためにも、日頃から以下のような工夫が必要になります。
番号をしっかり確認する
新しいマウスピースに交換する際は、必ず袋に記載されている番号を確認してから開けるようにしましょう。
袋から開けてしまい、どのマウスピースかわからなくなったときは印字されている番号を確認し、順番を間違えないようにします。
スマートフォンのアプリで管理する
インビザラインのマウスピースは、1日22時間以上装着する必要があり、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換します。
これは、ご自身で行うので自己管理が必要になります。
自己管理が苦手な方は、インビザライン専用のスマートフォンアプリ「My Invisalign」を活用するのがおすすめです。
My Invisalignでは、マウスピースの装着時間や、現在のマウスピースは何枚目でいつ交換するのかがわかります。
My Invisalign以外にもマウスピース矯正用のスマートフォンアプリがあるので、自分に合ったアプリを活用して管理しましょう。
現在使用しているマウスピースと古いマウスピースは一緒にしない
インビザラインでは、一つ前のマウスピースは保管するように指示されることがあります。
これはトラブルが起きた際、それを装着することで後戻りを防ぐためです。
ただし、現在使用しているマウスピースと一緒にしてしまうと間違えて古いマウスピースを装着してしまう可能性があります。
現在使用しているマウスピースと古いマウスピースは一緒にせず、別のケースに保管するなど工夫が必要です。
新しいマウスピースは直前まで開封しない
インビザライン矯正では治療開始時に複数枚のマウスピースを渡されます。すべて袋から開封してしまうと、ごちゃごちゃになってしまい順番を間違えてしまう原因となります。
そのため、新しいマウスピースは交換する直前まで開封するのは避け、順番通りに並べて保管するなど工夫が必要です。
インビザラインの順番を間違えたときによくある質問
マウスピースの順番を間違えてしまうと、焦りを覚えたり不安を感じたりするものです。ここでは、インビザラインの順番を間違えたときによくある質問を紹介します。
順番を間違えたら歯が大きく動揺してしまった
矯正中は歯がぐらぐら揺れ動くことがあります。
なぜなら、インビザラインを始めとする歯科矯正は、歯を支えている骨が溶けて歯が移動し、新しい骨に作り変えられている最中だからです。
そのため、骨が安定するまでは歯が動揺していることもあります。マウスピースの順番を数時間程度間違えたからといって歯が大きく動揺することはありません。
ただし、マウスピースの順番を2つ以上間違えてしまうと歯に大きな力が加わり、大きく動揺する可能性があります。
矯正中の歯の動揺は異常なことではありませんが、痛みが伴う場合は担当の歯科医師に相談することをおすすめします。
インビザラインを紛失してしまった!1つ飛ばしても大丈夫?
インビザライン矯正のマウスピース1枚で動かせる歯の移動量は約0.25mmです。
紛失した場合、1つ飛ばして装着しても問題ないことがあります。
ただし、複数枚紛失した場合や、次の段階でアタッチメントの装着や歯の側面を削る処置が必要な場合、歯とマウスピースが合わない可能性があります。
そのため、1つ先のマウスピースを装着するのではなく、1つ前のマウスピースを装着して後戻りを防ぐことが多いです。
紛失した際は、歯科医院に連絡し、担当の歯科医師の指示に従いましょう。