インビザラインについてネットで調べると、「失敗」や「後悔」といったワードを目にすることがあります。現在インビザラインで矯正中の方、これから始めようと考えている方に向けて、矯正を失敗しないために注意したい“やってはいけないこと”をまとめました。
装着時間を守らない
インビザラインのアライナーは、1日20時間以上の装着が必須です。
取り外し可能という利点がある反面、つけ忘れたまま外出してしまったり、夜に装着せずに寝てしまったりと、装着時間が不足すると計画どおりに歯が動かず、矯正の失敗につながる恐れがあります。
インビザラインは自己管理が重要な治療です。不安な場合は、つけ忘れた時の対処方法について、あらかじめ歯科医師に相談しておきましょう。
マウスピースの交換期限を守らない
インビザラインは、形が少しずつ異なるマウスピース(アライナー)を指定された間隔で交換していくことで歯を動かしていきます。
医師から指示されたスケジュールを守らずに交換が遅れると、歯の移動にズレが生じ、計画通りに進まなくなる場合があります。
交換時期は必ず守るようにしましょう。
アライナーを装着したまま食事をする
慣れてくると、アライナーを外すのが面倒になってしまい、そのまま食事をしてしまう方もいるようです。
しかし、これは絶対に避けたい行動。以下のようなリスクがあります。
奥歯が沈む
アライナーには約0.7mmの厚みがあり、上下装着した状態で噛むと約1.4mmの厚みを噛んでいることになります。
この状態で強く噛むことで奥歯に余計な力が加わり、歯が骨に沈み、噛み合わせが狂う可能性があります。
アライナーの変形
咀嚼時には強い力がかかるため、アライナーが変形し、元の形に戻らなくなる恐れもあります。
変形したアライナーでは、歯を正しく動かすことができなくなります。
食べカスの侵入
アライナーと歯の間に食べカスが入ると、虫歯や歯肉炎の原因になります。
特に隙間がある部位に入り込むと、清掃が難しく、口腔内のトラブルを引き起こすリスクが高まります。
アライナーの着色
濃い色の飲食物をアライナーを装着したまま口にすると、着色してしまい目立つ原因に。
透明で目立たないはずのアライナーが逆に目を引いてしまう可能性があります。
水以外の飲み物を飲む際も、アライナーは外しましょう。
歯の食いしばりを避ける
日中や睡眠中の無意識の食いしばりは、歯に強い負荷がかかります。
アライナーを装着した状態で食いしばると、歯やアライナーにダメージを与える可能性があるため、できるだけ意識して避けるようにしましょう。
アライナーが浮いている状態を放置しない
インビザライン中の失敗談として、「アライナーが浮いている」というものがあります。
しっかり装着できていないと、歯が正しい位置に動かず、治療が計画通りに進まなくなります。
1mm程度の浮きであれば問題ないことが多いですが、5mm以上の浮きが数日続くようであれば、早めに担当医へ相談しましょう。
軽く浮いている程度なら、アライナーチューイーなどを使ってしっかりフィットさせるのが効果的です。
ただし、無理に噛みしめたり、力を入れすぎて装着するのはNG。アライナーが傷んだり、変形する原因になります。
まとめ
インビザライン矯正は、患者自身の協力が治療成功のカギになります。
取り外し可能で目立ちにくいというメリットを最大限に活かすには、装着時間・交換時期・食事時の対応などのルールをしっかり守ることが必要です。
「やってはいけないこと」を把握し、より効果的でスムーズな矯正治療を目指しましょう。