歯周病
歯周病とは
歯周病とは、歯を支える歯肉や骨に炎症が起こる病気のことです。初期段階で痛みを感じることはなく、気づかないうちに進行しているのが特徴です。
炎症が進行すると、歯周ポケットが拡大し、歯を支える骨が溶けていきます。歯を支えられなくなるほど骨が溶けると、最終的に歯を失ってしまうこともあります。
そうならないためにも早めに検査を受け、できるだけ早く治療を開始することが重要です。
なぜ、歯周病が怖いのか
歯周病は症状に気づきにくく、進行が進むと歯を失ってしまうこともある、こわい病気です。骨が溶けると、治療の選択肢が限られることもあります。
また、歯周病は「不治の病」ともいわれており、歯周病を完全に治すことは難しいとされています。しかし、歯周病を新たに発症させないこと、進行スピードを遅らせることは、治療によって可能です。
最近では、歯周病が全身に及ぼす影響も指摘されていますが、逆に歯周病を治すことで、全身の健康につながることもあります。
早期発見・早期治療のため、定期的な歯周病チェックを行うように心がけましょう。
当院の歯周病治療
歯周病治療の3ステップ
基本的な歯周病治療は、以下の3ステップで行います。
1TBI(歯磨き指導)
患者様一人ひとりの歯並びや歯周病の程度に合わせ、適切な歯磨きの指導を行っていきます。その際初診時に歯ブラシ処方箋を発行し、個人にあった歯ブラシを勧めています。
2縁上(えんじょう)の歯石取り
専用の器具を使って、歯茎の上の部分(縁上)にある歯石を取っていきます。歯石はプラークが固まってできた細菌のかたまりで、歯磨きで取ることができないものです。
3縁下(えんか)の歯石取り
縁上の歯石を取っても改善されない場合は、歯茎の中(縁下)の目に見えない部分の歯石を取っていきます。
歯周病の程度に合わせ、どこまで行うかを決めます。また、次回の来院日も、患者様によって1ヶ月後、3ヶ月後、半年後などと異なります。また、むし歯がある場合は、むし歯治療と並行して行いますので、ご了承ください。
スタッフ全員が「歯科衛生士」の資格あり!
当院のスタッフは、全員が「歯科衛生士」の資格を持っています。そのため、歯周病治療の際も、プロの目でしっかりと症状をみることができます。
場合によっては、一人の患者様に担当の歯科衛生士がつき、口腔内の管理を続けていくこともあります。責任を持って患者様を支えてまいりますので、どうぞ安心しておまかせください。
予防治療
予防治療の重要性
以前は、「歯が痛くなったら歯医者に行く」という考えがほとんどでしたが、最近では「むし歯を予防するために歯医者に行く」という考え方がだいぶ浸透してきました。
初期のむし歯や歯周病は痛みこそありませんが、知らない間に進行して、口腔内に悪影響を及ぼしています。症状が出てからでは治療が困難で、最悪の場合、歯を失うこともあります。
また、いくらむし歯を治したとしても、毎日の歯磨きが行き届いてなかったり、定期的に歯のチェックを行ってなかったりすると、むし歯や歯周病の再発をくり返すことになります。
あなたの歯を守るのは、あなた自身です。生涯にわたって健康な歯を守るために、「歯の予防に歯医者へ行く」ということを習慣化させてください。
当院の予防治療で行うこと
予防治療では、専用の器具を使って歯を清掃する「プロフェッショナルケア」と、患者様それぞれに合わせた「セルフケアの指導」を行っています。
PMTC
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、日常の歯磨きでは落とせない汚れを専用の器具で落とすケアのことです。むし歯や歯周病予防に効果的なので、予防治療でよく行われています。当院では保険が適用されるので、気軽に取り入れることができます。
エアフロー
たばこのヤニなどで、歯の着色汚れが激しい患者様に対して行います。歯と歯茎に優しいので、通常のクリーニングでは落とせない汚れを、歯面を傷つけることなく落とすことができます。
歯ブラシ処方箋
当院では、患者様に合った歯ブラシを歯科衛生士が選ぶ「歯ブラシ処方箋」を作成。患者様の口腔内の状態だけでなく、生活環境などもふまえて、歯ブラシの太さや固さなどを選んでいます。おかげさまで患者様からも好評で、ほとんどの方がご購入されます。
自宅でできるセルフケア
いくら歯医者でケアを行っていても、毎日のセルフケアが行き届いてなければ意味がありません。「プラークコントロール」を行い、むし歯や歯周病の原因となる「プラーク」を取り除き、新たにつきにくくするように心がけましょう。
丁寧な歯磨き
食事後は、歯ブラシやデンタルフロスなどを使って、丁寧に歯磨きをするようにしましょう。当院では歯磨き指導と合わせて、患者様それぞれに合った最適な歯ブラシをおすすめしています。ぜひ、ご活用ください。
規則正しい食生活
むし歯や歯周病を予防するには、むし歯の原因菌をつくる「酸」が、口の中に存在している時間を少なくすることが大切です。バランスの良い食生活をおくり、過度な間食をしないように心がけましょう。