COCOブログ

2022.10.06更新

子供の写真

見た目だけでは気付くことが少ないため、レントゲン撮影を行うことで、欠損部位(足りない箇所)や埋伏部位(歯が埋まっている箇所)を確認することができます。そのため、虫歯治療などで歯科医院にかかり、レントゲン撮影をした際に指摘され、気付かれるケースがほとんどです。最近は先天性欠損(永久歯が足りない)の症例も多くみられるため、「うちの子どもだけ!?」と慌てる必要はありません

先天性欠損歯(永久歯が足りない)について
先天性欠損歯とは?
本来、永久歯は全部で28本(親知らずを除く)ありますが、生まれつき永久歯の本数が足りない状態を先天性欠損といいます。はっきりした原因はわかっていませんが、胎児の時期に歯胚(歯のもとになるもの)がつくられないことで起こります。また、小顔傾向にある現代人は顎が小さく、歯が入りきらずにでこぼこの歯並びになるため、自ら歯並びを良くするために歯の本数を減らしている「進化」と考えられていることもあり、最近の子どもに多くみられます。


歯がない部分、どう治療するの?
隙間が問題になる場合、矯正治療や他の歯科治療で改善する方法があります。多くの場合は、隙間を矯正装置で閉鎖し、咬み合わせをつくっていきます。しかし、永久歯が足りない箇所や本数、咬みあわせの状態によって治療内容が異なりますので、一度ご相談ください。また、足りない本数が6歯以上に及ぶ場合には、矯正治療が保険適応となります。

埋伏歯について
埋伏歯とは?
歯の一部、もしくは全てが歯ぐきや歯槽骨(歯を支える骨)の中に埋まって、自然に生えてこれない状態です。歯が生えるスペースが不足していたり、子どもの頃の外傷による影響などによって起こることがあります。
よくある埋伏歯:犬歯(糸切り歯)、過剰歯(余分な歯)、親知らずなど


隠れた埋伏歯は出てくる?
基本的に、自然に生えてくることは難しいため治療が必要となります。子どもの場合には、ある程度経過観察を行った上で、自然に生えてくることが難しそうな場合には治療を行います。しかし、埋伏歯が過剰歯(余分な歯)の場合、他の歯に悪影響を与えなければ、治療を行わないケースもあります。治療を行う場合には、埋まっている歯を矯正治療で助けてあげる処置が必要です。まず歯ぐきに窓をあけ、そのあと歯に矯正装置を装着し、埋まっている歯を少しずつ引っ張り出していきます。その際には、口腔外科と連携して外科処置を伴う矯正治療を行います。

すぐに治療が必要?

子供の写真
永久歯の先天性欠損や埋伏歯があることが分かると、すぐに治療が必要なのではと心配されるかと思いますが、基本的にはすぐに治療を行うことはありません。症状に合わせて、タイミングを見ながら治療時期をご提案いたします。

早期に治療が必要になるのはどんなケース?
例えば、埋伏歯が他の永久歯の根に影響を与えている場合には、子どもの場合でも早期に治療を開始することがあります。ケースに合わせて、治療の必要性の有無や治療時期をお伝えいたします。

先天性欠損歯や埋伏歯に対する治療は、患者様によって、治療開始時期や治療内容が異なります。「子どもの乳歯が抜けたあとに永久歯が生えてこない」、「なかなか抜けない乳歯がある」という場合には一度ご相談ください。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.09.24更新

歯列矯正をしている女子がかわいい!

歯列矯正をしている女子がかわいい!

「歯列矯正中のあの子がかわいい」といったように治療中の女性を「矯正女子」と呼んで、魅力的な存在として捉える人が増えています。
これは「治療中だとバレたくない」といった、歯列矯正に対するネガティブな感情とは正反対なものと言えるでしょう。
周囲の目線が変わりつつあることで、以前よりも患者さん自身がポジティブな姿勢で治療に臨めるようになっています。もう治療中に口元を見られることが気にならない時代なのかも知れません。

かわいい女子に歯列矯正ブームがきている?

「歯並びは綺麗であるべき」といった美意識が浸透している現在、治療を受けていることをオープンにしている芸能人が少なくありません。
SNSやテレビで治療中であることを発信する芸能人の姿から「かわいい女子は歯列矯正をしている」といった風潮が生まれていて、それを真似する女子も増えています。
このような風潮には、一昔前までのゴツい装置が進化したことも貢献しているでしょう。笑顔になった時に口元から見える装置自体が、目立ちにくくかわいいものになっているのです。
装置が着いていても気にならない、もしくは「美を追求する姿は魅力になる」といった心理が働くようになり、成人が歯列矯正を受けるハードルはますます低くなっています。

歯列矯正をすることでかわいくなる理由

歯列矯正をした結果、かわいいと思われるケースは非常に多いでしょう。見た目を良くしたくて治療を希望する患者さんが多いことも納得できます。
それでは、整った歯並びで見た目の印象がどう変化するのでしょうか。これは、乱れた歯列だった人ほど共感できるかも知れませんが、清潔感があって上品な印象を与えることができるのです。
また不揃いな歯並びを治すことで、不健康そうなイメージをガラリと変えることも。このように、整った歯列のルックスから受ける印象が大きく変わります。

歯列矯正中もかわいくしたい女性向けの矯正装置

成人で歯列矯正をする人が増えた結果、治療に臨む患者さんの多様性も進んだと言えるでしょう。また器具の進化がそれを後押ししている点も見逃せません。ここでは女性向けの矯正装置について紹介しましょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

マウスピースを段階的に取り替えていくことで、理想とする歯列を実現する矯正治療法です。用いるマウスピースは透明の樹脂製なので、目立つこともなく金属アレルギーを引き起こす心配もありません。
また、食事や歯磨きの際には取り外しが出来る点も見逃せないでしょう。ただし、1日の装着時間は20時間以上と決められているので、それを守らないと治療期間が長引いてしまいます。

 

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.09.17更新

ブライダル矯正とは

ブライダル矯正とは

ブライダル矯正は、結婚式に向けて歯列不正の改善を目指す歯列矯正です。
ブライダル矯正という名称がついていますが、特別な歯列矯正ではありません。

ブライダル矯正の特徴

ブライダル矯正の特徴を解説します。

期日を定めた治療計画

一般的な歯列矯正では、理想的な歯列を目指し治療計画を策定します。治療計画に基づいて治療期間が決定されるため、結婚式までに終わらないという事態も想定されます。
一方、ブライダル矯正では、結婚式という期日を目標にし、治療計画を策定します。このように、ブライダル矯正は治療の期日を目標に治療を進めていくという点に特徴があります。

前歯部の審美性を優先

ブライダル矯正も一般的な歯列矯正と同様に、理想的な歯列を目指します。ところが、歯の移動の困難な臼歯部の咬合関係まで理想的な状態に整えようとすると、治療期間が長くならざるを得ません。
結婚式という期日に間に合わないと予想される場合は、ブライダル矯正では審美性を優先し、前歯部の歯列矯正を重点的に行います。

ブライダル矯正の方法

ブライダル矯正の歯列矯正では、次のような方法で治療します。

部分矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、マウスピース(アライナー)を矯正装置とした新しい歯列矯正です。
マウスピース矯正で用いられるマウスピース(アライナー)は、薄く透明度が高い上、歯にタイトにフィットしているため、装着していても気づかれることはほとんどありません。舌感も違和感なく、発音にも影響しません。
マウスピース(アライナー)なので、親族同士の食事会や結婚式場の試食会など食事会のときにも外していただけます。もちろん、ブライダル写真に写ってしまうこともありません。
当院ではインビザラインを使った部分矯正を行っております。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.09.10更新

インビザラインはなぜいいの?

インビザライン® システムとは、金具やワイヤーを使わず、取り外し可能な透明なマウスピース型の装置を使用して歯並びを治す歯科矯正法です。とても目立たない装置なので、装着しているのを気づかれることはほとんどありません。
使い方は非常にシンプル。薄く透明なマウスピースを一日20時間以上装着し、1~2週間ごとに新しいマウスピース にどんどん交換していくことによって歯をゆっくり移動していきます。
使うマウスピースはすべて最初の段階でまとめて作られますので、頻繁に歯科医院へ通って歯型を取って・・・という必要はありません。
治療効果も世界中の大学や学会で証明済みですので、安心して治療を受けて頂けます。
子供から大人まで、あらゆる年齢に対応できる矯正システムです。

インビザラインの歴史

今まで歯並びの矯正をしたくても、なかなか始められない・・・そのような方が世界中に多く存在しておりました。その最大の要因となっていたのは「目立つワイヤー装置が嫌だから」。
そんな方用に「裏側のワイヤー矯正」というのがずいぶん前に開発されました。非常に良い方法だったのですが、「治療費が通常のワイヤー矯正の2倍かかる」ということもあり、一般的にはハードルの高い治療方法となっておりました。
そんななか、インビザラインは1997年にアメリカで開発され、日本では2005年から正式に発売・導入されました。ワイヤーを使わないという画期的な方法で、世界中の注目を集めました。発売当初はドクターの中でも賛否両論がありましたが、研究や改良を重ねていった結果、新しい治療方法にもかかわらず、インビザラインで矯正治療を受けた方がすでに1200万人を突破しており(2022年2月時点)、今もどんどん増え続けています。これは世界中で支持を受け、医学的に世界中のドクターから信頼を得られている治療法だという証拠です。
発売当初は、ごく限られた症例にしか使用できませんでしたが、毎年のように大幅なバージョンアップを行うことにより、矯正治療を希望される方の8割以上に適用できるようになりました。
現在では、矯正治療の新しいスタンダードになりつつあります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.08.25更新

学校で行われる歯科検診で矯正の治療が必要と用紙をもらって、お子さんがお家に帰ってくることがあるでしょう。虫歯の治療とお知らせされれば、急いで歯科医院へ受診しないと歯を失ってしまうと思われるでしょうが、矯正の場合はそんなに早く行う必要があるのか?と疑問に思う保護者様もおられると思います。

学校の歯科検診とは?

学校の歯科検診とは?

お子さまが学校で受ける歯科検診とはまず、どのようなものでしょうか。実は学校の検診には期間が定められています。学校保健安全法に基づき、学校保健安全計画というものが作成され、6月30日までに児童の健康診断(身長や体重などを含む内科・歯科)を行わなければならないのです。
では、学校が依頼している校医(歯科医師)が、登校している生徒に対して行う歯科検診とは、どのようなものでしょうか。ドクターはお子さんたちのお口の中を下記の4つの点を踏まえてチェックします。
・細菌感染が原因の虫歯が有るか・無いか
・歯肉が炎症を起こしているか・いないか
・乳歯から永久歯への生え変わり状況は適切か
・歯並びや噛み合わせの状態に異常はないか

学校からもらう歯科検診の用紙について
学校で歯科健診を受診した子どもには、健康診断の結果を記載した紙を先生から渡されます。異常なしの子どもは異常なしと記載があるでしょう。ただもし、該当する項目があれば、下記のような案内があります。
虫歯がお口の中に有る場合は本数
歯周病のもとになる歯肉炎を起こしている場合は有無
生え変わりの時期を過ぎているのに残っている乳歯の有無
不正咬合などの歯並びの問題(歯列の不正)がある場合は要観察・要精検

要観察とは、注意が必要という意味で経過観察
要精検とは、歯医者さんへ行き精密検査を受ける必要という意味です。
ただし、学校で行う歯科検診は、歯科医院の設備(チェアー・照明・レントゲン・歯科用CT)がある場所ではありません。そのため、歯科用の小さなミラーなどでチェックします。用紙をもらってこなければ安心というわけではありません。

歯の矯正の必要性とは

歯の矯正の必要性とは

歯の定期健診で、歯列矯正を早めに治療を行うべきと診断される場合は、見た目の問題だけではなく、身体に影響を及ぼす可能性があるとお考え下さい。咬合の悪さからくる頭痛、ずれたあごの咀嚼からくる顎関節炎、咬む筋肉が偏るための顔貌の変化の一因など、様々なトラブル引き起こす可能性があります。矯正治療はワイヤー・ブラケット矯正(普通矯正・裏側矯正)やマウスピース矯正(インビザライン矯正)により、歯を正しい位置に動かし、特定の歯に負担がかからない綺麗な歯並びにします。

子供の矯正は本当に必要なの?
子供の場合は、心身ともに成長の途中です。小学校低学年の子がお知らせをもらって帰ってきた場合、あごの大きさも未発達です。
矯正治療をその時期に開始すれば、あごの成長に合わせてバランスを整え、歯を並べるように担当医がコントロールすることが可能です。きちんとした歯並びにすることは上記にもありますが、お顔立ち(顔貌)の左右のバランスにも影響を及ぼします。
ちなみに永久歯へとすべて生え変わった歯並びならば、大人の歯列矯正と同じ治療法で矯正となります。
・出っ歯(上顎前突)
・受け口(反対咬合)
・前歯が噛み合わない(開咬)
・歯並びがガタガタ(八重歯や叢生)
・上顎の前歯が下顎の前歯を覆いすぎている(過蓋咬合)
・前歯の先が常に当たる(切端咬合)

不正咬合は他にもありますが、軽度、中度、重度など程度も異なります。お口を診察して、お子様に合った矯正方法(急速拡大装置・マウスピース矯正など)、治療の期間、費用などを含めた治療計画をご説明します。お悩みをそのままにすると、咀嚼機能が低下して栄養素をうまく吸収できない等の機能面以外に、お口元を隠して笑うなどの心理的な負担やコンプレックスを持つことになります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.08.18更新

不正咬合が前歯だけで重度でない人は部分矯正で治すことが出来ます。前歯の矯正という言葉からは簡単そうなイメージを受けますが、実は部分矯正で治療できる人は限られますし、部分矯正で改善する歯の範囲も限られます。

部分矯正はお手軽で安い?

部分矯正はお手軽で安い?

前歯だけの部分矯正は全体矯正と比べると治療期間が短く、費用も抑えられるような治療プランになっています。歯並びを治したい方にとって部分矯正は手軽に始められる治療といえます。
部分矯正を希望される方は、「全体矯正は費用がかかるし2年くらい装置をつけるから大変そうだけれど、部分矯正なら数か月で終わるし、安いからやってみたい」という感覚でおられる方が多いでしょう。
実際に、矯正はしたいけれど出来るだけ費用を抑えたいというご希望は多いです。

安さだけで部分矯正を選ぶのは危険
費用が安いという理由で前歯だけの部分矯正をしたいと思っておられる方は多いのですが、費用だけで選ぶのは危険です。もし部分矯正を受けるとしても、上下の歯や顎をしっかり検査して慎重に検討する必要があります。それは、前歯の矯正には全体の矯正治療以上に治療が難しいケースがあるからです。
歯の矯正治療においては歯列の見た目を美しくすることはもちろん重要ですが、同時に噛み合わせを正しくすることも大切です。矯正治療の本来の目的は、歯並びをきれいにすると同時に、噛み合わせを正しくすることだからです。

検査の結果、部分矯正は無理と診断される場合もある

部分矯正はお手軽で安い?

部分矯正でその人の不正咬合が治るかどうかを見極めるには、全体の矯正以上に緻密な診査と診断が必要になります。本来、部分矯正での治療が可能なケースは、不正咬合が前歯だけに起こっており、奥歯は歯並びにも噛み合わせにも問題がないという場合です。
部分矯正は前歯の見た目だけに焦点を当てがちなため、奥歯の噛み合わせが考慮されないことがありますが、奥歯にかなりの不正咬合や噛み合わせの悪さがみられる場合は、部分矯正では治らないと診断されます。
もう一つのケースは、前歯の不正咬合がかなり重度で、例えば複数の前歯が大きく重なっていたり、八重歯があったりして、抜歯しなければ歯がきれいに並びきらない場合です。抜歯矯正は全体矯正で治療しなければなりません。
抜歯が必要な不正咬合を抜歯せずに部分矯正で治そうとすると、結果的にきれいに歯が並ばず、トラブルが発生する例も多いため、部分矯正が可能かどうかは矯正担当医の診断に従っていただきたいと思います。

部分矯正で治療ができない歯並びとは?
前歯のデコボコが激しく歯がかなり重なり合っている場合
部分矯正は歯をきれいに並べるためのスペースを得るために、前歯の左右をほんの少し削ります。そうして出来たスペースを使って歯を動かしていきますが、歯の重なりが大きくて、歯の両側を削っただけではまだスペースが足りない場合は、ある一定の状態以上にはデコボコ(叢生)が改善出来ません。
受け口や開咬の場合
下の前歯が前に出て上の前歯に被さっているのが受け口(反対咬合)です。受け口の場合は下の歯を全体的に後ろに下げていかなければならないので、前歯だけの治療では治すことが出来ません。
開咬は奥歯で噛んだ時に前歯に上下の隙間が空いてしまう不正咬合のことですが、開咬の場合も奥歯から前歯まで全ての歯を動かさないと改善することが出来ません。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.08.11更新

矯正治療後の後戻りとは?どうして起こるの?

矯正治療後の後戻りとは?どうして起こるの?

せっかく矯正治療を受けて歯並びをきれいにしても、その後歯並びが少しずつ元に戻ってしまう場合があります。これを後戻りと呼びます。
矯正治療には歯を動かして歯並びを整えていく期間と、整った歯並びの歯の位置を固定するための期間に分かれます。歯に矯正装置をつけるのは歯を動かす期間で、リテーナーをつけるのが歯の位置を固定する期間です。
部分矯正では前歯だけを動かしますので、それほど歯を動かしていないのにどうして後戻りが起こるのか疑問に思われるかもしれません。しかし歯は本来あった場所に戻ろうとする力が働くため、何も対策をせずにいるとどうしても歯槽骨の中で移動してしまい、歯列が乱れてきて後戻りが起こります。

部分矯正で起こりやすい後戻り
部分矯正で起こりやすい後戻りの原因は次のようなものです。
・保定装置を使わなかった、または使う時間や期間が短かった
・舌で前歯を押す癖や歯ぎしりなどが残っている
・親知らずが歯を押している
・本来ならば全体矯正でないと治療できない歯並びだった

1.保定装置を使わなかった、または使う時間や期間が短かった
歯列矯正の治療期間が終了すると、矯正装置を付ける必要がなくなる代わりに、保定装置(リテーナー)と呼ばれるものをつけます。
リテーナーにはいくつか種類があり、マウスピースなどの取り外し可能なものと、前歯の裏側に細いワイヤーをレジンで接着する固定式のものがあります。
取り外し可能な保定装置の場合は、1日の中で使う時間が決められていますので、きちんと装着時間を守っていない場合は歯が後戻りする原因になります。
リテーナーが壊れたりなくしたりして、リテーナーを全く使っていない患者さんの場合、保定を行うことが出来ないため後戻りが起こりやすいです。

2.舌で前歯を押す癖や歯ぎしりなどが残っている
下で前歯を押す癖があると、出っ歯や受け口の原因になります。そのため、癖を治さない限り出っ歯や受け口に再びなってしまうリスクがあります。
また、歯ぎしりや食いしばりなどの癖も歯に強い力がかかり、歯並びが悪くなる原因となります。これらの癖を治さない限り、常に歯が動く原因になってしまいます。

3.親知らずが歯を押している
親知らずは殆どの場合、他の歯を常に押して生えてきます。生え方が悪いと他の歯を傷めてしまうため、既に親知らずを抜歯された方も多いと思います。
親知らずが生えてくる段階では親知らず自身も徐々に動いて位置を変えるため、他の歯を押して歯列を乱す原因になります。そして矯正治療後は、親知らずが後戻りの原因になることもあります。

4.本来ならば部分矯正では治療できない歯並びだった
部分矯正では、歯並びを治すために前歯の両サイドを僅かずつ削って、歯が動くためのスペースを作ります。
前歯の歯並びを整える為にそれ以上のスペースが必要な場合は、部分矯正での治療は出来ず、全顎矯正が必要になります。同様に、出っ歯や受け口がかなり重度の場合は、前歯を少し動かしただけでは改善出来ません。
では、重度の不正咬合を無理に部分矯正で治療した場合にどうなるかというと、歯を並べるスペースが足りないところに無理に歯を並べるため、一時的にはきれいに歯列が整っていても、後戻りを起こしやすくなります。
ガタガタの歯並びは治ったけれど、スペースが足りないために出っ歯になる場合もあります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.07.28更新

市販のマウスピースの特長

市販のマウスピースの特長

インターネットやドラックストアで購入できる市販のマウスピース。

一般の矯正治療をしようと思うと、費用は80万~100万とかなり高額な治療費がかかってしまいますが市販のマウスピースは3000円前後で購入することができます。

歯科医院でマウスピースを作るためには歯型を取る必要があります。しかしインターネットなでマウスピースが購入できることは手軽に始めることができる点でいえばメリットといえるでしょう。

市販のマウスピースに効果はあるのか?
市販のマウスピースで必ずしも歯並びがよくなるとは限りません。

歯科医院で個人の歯型を採っているわけではないので使用していると、歯が痛くなってしまったり口腔内に合っていないマウスピースを使い続けることによって、歯並び、かみ合わせが悪くなってしまったりすることがあります。

本来、市販のマウスピースはいびきなどで舌が沈下してしまうことを防ぎ、くいしばり歯ぎしりなどで歯の摩耗を防ぐために使用されることが多いものです。

多くの場合、装置自体が柔らかすぎるためマウスピースが変形してしまい、歯に適切な力をかけ続けることはできません。

そのため、歯列を改善することや出っ歯を改善することは市販のマウスピースでは効果が期待できません。

出っ歯には歯科医院のマウスピースがよい理由
専門的な検査が受けられる
歯科医院でマウスピース矯正をする場合は、お口の中の検査をします。
レントゲン・歯型(歯列模型)・口腔内写真・むし歯・歯周病の検査・診断をします。
事前にしっかりとした検査をすることによってスムーズな治療を行うことができ、むし歯や歯周病などの治療が必要であれば、矯正治療よりも優先していきます。矯正治療はむし歯や歯周病がないことが前提で行われるからです。
ゴールを見据えた治療計画が立てられる
事前の検査でとった資料をもとに矯正治療を行うにあたって、どのように歯を移動させていくかをシミュレーションします。
これは、計画を立てる上では重要なポイントでもありますが、実際治療を受ける患者さんにとっても治療後のイメージを持ちやすいと思います。
そして、術前に抜歯が必要か、非抜歯での治療が可能かを確認もできます。
シミュレーションで術後の状態も確認できるので、しっかり治療計画が立てられ安心して治療を受けていただくことができます。
自分だけにカスタマイズされたマウスピースで適切に歯を誘導できる
市販で購入できるマウスピースはすでに形ができており、使用時にお湯でマウスピースを軟化させ十分柔らかくなった状態で歯列に装着します。そのため歯列を改善するような動きをすることは見込めません。
歯科医院でマウスピース矯正をする場合は、個人の口腔内を型採りし、マウスピースをオーダーメイドで作製します。
ご自身の歯にぴったりと合うため、隙間がなく虫歯・歯周病のリスクを軽減でき矯正での歯列改善をすることができます。
治療中のフォローが受けられる
市販のマウスピースは型採りをして作製したものではないため口腔内にピッタリとて適合していません。そのため過度な力がかかってしまったりして歯をダメにしてしまう可能性もあります。
歯科医院でのマウスピース矯正をする場合は定期的にチェックを行っていきます。
そのため、治療中のトラブル、虫歯・歯周病・装着時の痛みや装置の破損などにも対応することができます。
市販のマウスピースでは自己判断になってしまうため、症状などの変化に気づきにくく対応が遅れてしまう可能性があります。
アタッチメントを使って確実に歯を移動できる
市販のマウスピースは型採りをして作製したマウスピースではないため、適合性が悪く、マウスピース自体柔らかすぎてしまうため、歯に力がかかりにくく歯を移動させ歯並びの改善をすることはできません。
マウスピース矯正ではアタッチメントを装着します。
アタッチメントとは、歯の表面に樹脂の突起物を装着します。歯の表面に装着するので舌があったることもなく、アタッチメントも目立たないため気になることはありません。このアタッチメントがあることにより歯にかかる力を調整し確実に歯を移動させることができます。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.07.20更新

インビザラインでの矯正治療は、歯が理想的な位置に移動し終えたら治療終了ではありません。矯正治療後は必ず後戻りのリスクがあるため、保定が必要になります。
様々な保定装置がありますが、インビザラインには専用のビベラリテーナーというものが存在します。

矯正治療後の歯の後戻りはなぜ起こるか

矯正治療後の歯の後戻りはなぜ起こるか

後戻りとは、インビザラインでの矯正治療終了後に治療前の不正な咬合状態に向かうことです。後戻りの要因としては以下のものがあります。
軟組織
歯の位置や歯列の状態は、口腔周囲筋の力の均衡によって保たれています。インビザラインでの矯正治療による歯の移動は、軟組織の均衡を変化させることになり、後戻りの原因となります。
咬合
インビザラインによる矯正治療によって適正な咬合関係が得られない場合、咬合力が歯を不正な位置に移動させる力として作用することがあります。
顎顔面と咬合の成長
インビザラインでの矯正治療後に顎顔面が成長した場合、歯列は成長を補償するように変化し、歯並びが乱れることがあります。
支持組織
インビザラインでの矯正治療によって動いた歯には、歯槽骨の吸収、添加、歯根膜、歯肉繊維の変化が伴います。
これらの支持組織は、歯が動いた位置で固定されるには長時間を要し、固定される前に矯正力から解き放たれると、固定される前の位置に戻ろうとする力が働き、後戻りの要因となります。

保定とは
保定とは矯正治療によって目的の位置に移動させた歯を、目的の位置で保持し安定化させることです。矯正治療終了後、理想的な位置に歯を動かせたとしても、先に述べた理由で後戻りの可能性があります。
保定するために使う装置を保定装置やリテーナーといい、インビザラインにおいては専用のビベラリテーナーがあります。
リテーナーは歯を動かす矯正治療とは異なり、装着していてもほとんど痛みを感じません。
インビザラインでの矯正治療終了後の最初の1年間くらいは後戻りしやすいため、セルフケアやお食事の時以外はリテーナーを装着した方が良いです。支持組織や移動後の咬合関係の固定が完成したら、リテーナーの装着時間を徐々に減らしていきます。
リテーナーはとても薄いため、落下、歯ぎしり、食いしばり等で破損することがあります。軽度の破損はそのまま使用しても問題はありませんが、中程度から重度の破損に関しては基本的には再作製となります。

ビベラリテーナーとは

ビベラリテーナーとは

ビベラリテーナーはインビザライン専用のリテーナーで、矯正治療終了後の歯列に対して印象(型取り)をして作成する方法と、インビザラインと同じくクリンチェックのデータから作製する方法があります。
ビベラリテーナーの上顎用には「U」の文字が、下顎には「L」の文字が印字されていて、患者識別番号も記載されています。
ビベラリテーナーは上顎用からでも、下顎用からでもどちらから装着しても問題ありません。
インビザラインの矯正用のマウスピースと同じく、可綴式(取り外し可能)で、目立ちにくく、透明なマウスピースタイプのものです。ただし、ビベラリテーナーを装着する際に、咬んで装着しようとすると無理な力がかかり、ビベラリテーナーの破損につながるため注意が必要です。装着するときは手指で優しく左右均等に力がかかるように装着します。
ビベラリテーナーを取り外した後は水洗いで洗浄し、必要であれば歯ブラシで軽くこすります。余分な水気を除去し、使用しないのであればすぐにケースに保管します。お湯で洗うと変形するため必ず水で洗浄します。
ビベラリテーナーは1回に3セットのリテーナーが提供され、3か月ごとに新しいビベラリテーナーに交換していきます。
価格は医院によって異なりますが、3セットで数万円が相場です。舌側線をはじめとする、他の保定装置とも併用可能です。また、ホームホワイトニング用のマウスピースや歯ぎしり用のマウスピース、フッ素塗布のカスタムトレーとしても使用することができます。

ビベラリテーナーと他のリテーナーとの違い
舌側線のワイヤー固定だと保定効果は高いですが、舌側線が第一小臼歯までの固定になってしまうため、大臼歯の保持が不完全で後戻りの可能性があります。また、デンタルフロスを通すことが難しいです。
対してビベラリテーナーは大臼歯まで保定でき、可綴式で清掃性も良いです。また唇側線が付与されたプレートタイプのリテーナーも保定効果は高いですが、唇側線が変形すると保定効果が低下します。
唇側線の変形が患者さん自身で認識することが難しいため、破損や損傷の度合いが目で見てわかるビベラリテーナーの方が優れているといえます。
ビベラリテーナー自体の欠点としては可綴式のため、装着していないと保定効果が発揮されないため、効果が患者さんに委ねられてしまうということです。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2022.07.14更新

インビザラインで歯が動く仕組み

インビザラインで歯が動く仕組み

インビザラインで歯が動く仕組みは、通常のワイヤー矯正と原理は同じですが、力のかけ方が少し異なります。
インビザラインの矯正システムでは、口腔内の歯列のデーターを専用のソフトで分析及び解析し、理想の歯列をゴールとして設定します。
現状の歯列から理想の歯列に向かって、マウスピースを数個から数十個製作し、1週間から2週間程度でどんどん新しいマウスピースに交換していきます。各々のマウスピースには現状の歯列より少し理想の歯列に近い形になっており、その差によって歯に力がかかります。
インビザラインはSmartTrack素材という特殊な強化プラスチックを使用しています。持続的に弱い力をかけて歯を移動させることが可能です。また歯の形状やアタッチメントとマウスピースとの間を密着させるため、歯の移動量の調整がしやすいです。これにより、従来のワイヤー矯正でみられた歯根吸収のリスクがほとんどありません。

インビザラインの補助装置で歯が動く仕組み
インビザラインでは、歯を効率的に動かすために、補助装置を用いることがあります。
アタッチメント
アタッチメントとは、インビザライン治療中に歯面に付与される歯と同色の突起物です。
材質はコンポジットレジンでできており、役割は歯軸や角度を調整して、理想的な歯列への移動を補助します。
アタッチメントは、テンプレートという無色透明な装置を使用して歯面に付与します。このテンプレートによって付与されたアタッチメントの形と、マウスピース内面のアタッチメントに対応する部分の形が少し異なるため、これにより矯正力がかかります。
顎間ゴム
インビザラインでの治療中に、補助的に力をかけるために、上の歯と下の歯にゴムをかけることがあります。これにより、出っ歯や受け口、左右の横ずれを改善させます。
すなわちゴムの弾性力を利用し、歯を目的の位置に移動させ、しっかりとした咬合を確立させます。
Ⅱ級ゴム
主に上顎前突(出っ歯)の症例に使用します。
上顎の犬歯と下顎の第一大臼歯にゴムをかけ、上顎が後方へ、下顎は前方へ引っ張られます。
Ⅲ級ゴム
主に反対咬合(受け口)の症例に使用します。下顎の犬歯と上顎の第一大臼歯にゴムをかけ、上顎が前方へ、下顎が後方へ引っ張られます。
クロスゴム
クロスバイトやシザーズバイトといった、歯列が左右にずれている症例に使用します。
上顎と下顎の同じ歯の頬側、舌側または口蓋側にゴムをかけることによって矯正力がかかります。
垂直ゴム
上顎と下顎の歯が接触していない、開咬の症例に使用されます。
上顎と下顎の同じ歯の頬側にゴムをかけ、上下の歯を互いに垂直的に引っ張ることで矯正力をかけます。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

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